【ジュニアテニス】パワーが出ない原因は下半身にあり|股関節の使い方と練習法

ジュニアテニスで上手な子を見ていると下半身を上手く使ってショットを打っています。
しっかりと下半身を使えると球のスピード、球威はかなり上がります。

体は細いのにしっかりとした球を打っている子供はこれができていますね。
逆に力はあるのにショットに威力が無い子は、下半身が上手く使えず一連の動作の流れで打つことができず、手打ちになりがちです。

イメージ的には「ボールが来る→移動する→打つ」の一連の動作がつながっていない状態です。
つまり、捻りによるパワーや体重移動によるパワーがボールに伝わっていません。

私は、テニスはある程度できるのですが、いざ教えるとなるとなかなかうまく説明ができず、「腰を落として」や「膝を曲げて」などと言ってしまいます。子供も上手く理解ができず、もやもやしてしまいます。

私は教えられて上達したのではなく、何となく練習していたらできるようになったので、子供に教えるときにはどのよに伝えたら分かりやすいかを常に考え、とても苦労しています。

今は、様々な動画や雑誌を見て勉強、また、知り合いのコーチをしている方の話を聞きながら子供に伝えています。

それでは、下半身を上手く使う方法と大切さを解説していきます。この記事を見れば、下半身を使うことを理解することができます。

目次

なぜジュニアテニスで「下半身」がすべてを決定付けるのか

テニスというスポーツは、ラケットを振る「腕」の競技だと思われがちです。しかし、物理学的な視点で見れば、テニスは「地面から得たエネルギーを、いかに効率よくボールに伝えるか」という運動連鎖(キネティックチェーン)のスポーツです。

「手打ち」が招くリスクと限界

体がまだ小さく、筋力も未発達なジュニア選手が、腕の力だけでボールを飛ばそうとすると(いわゆる手打ち)、二つの大きな壁にぶつかります。

1.エネルギーの限界: 腕の筋肉は体幹や足の筋肉に比べて非常に小さいため、すぐにパワーの限界が来ます。相手の球が速くなればなるほど、打ち負けてしまいます。
2.怪我のリスク: 衝撃をすべて手首、肘、肩で受け止めることになるため、「テニス肘」や「成長期の肩の痛み」を引き起こす原因になります。

下半身は「エンジンの排気量」

下半身を使うということは、車に例えるならエンジンの排気量を大きくするようなものです。

安定性(スタビリティ): 土台がしっかりしていれば、どんなに振り回されても打点がブレません。
推進力(プロパルジョン): 地面を蹴る力が、最終的にラケットヘッドの加速へと変換されます。

保護者の方がチェックすべきポイントは、お子さんの「足音」です。ドタドタと足音が大きい場合は、地面を上手く使えず、体重移動がスムーズにいっていないサインかもしれません。逆に、静かでありながら力強く地面を捉えている選手は、下半身のエネルギーを効率よくボールへ伝えています。

成長期だからこそ「意識」を変える

子供の体は日々変化します。昨日まで届いていたボールに届かなくなったり、急にバランスを崩したりするのは、身長が伸びて重心の位置が変わるからです。 この不安定な時期に「腕の感覚」だけに頼ったテニスをしてしまうと、成長と共にフォームが崩れ、スランプに陥りやすくなります。だからこそ、変わらない土台である「下半身の使い方」を、ジュニアのうちに体に染み込ませる必要があるのです。


究極のパワーを生む「股関節の捻り」と「タメ」の正体

「下半身を使え」と言われて、ただ膝を曲げるだけになっていませんか? 実は、ジュニア選手が最も苦戦し、かつ習得すれば劇的に変わるのが「股関節の捻り(回旋)」です。

股関節はエネルギーを蓄える「バネ」

テニスのスイングにおいて、股関節はパワーを蓄積する「箱(パワーボックス)」のような役割を果たします。

フォアハンドを例に考えてみましょう。 右利きの場合、ボールが来たらまず右足に体重を乗せます。このとき、単に体重を乗せるだけでなく、右側の股関節をグッと内側に引き込むように「捻る」動作が不可欠です。専門用語では「股関節の内旋」と呼びますが、イメージとしては「ズボンの付け根にシワを作る」ような感覚です。

この捻りがあることで、上半身と下半身の間に「捻転差」が生まれます。これが、ボールを飛ばすための「タメ(蓄積されたエネルギー)」の正体です。

なぜジュニアは股関節を使えないのか?

多くのジュニアが股関節を使えない理由には、二つの要因があります。

1.お尻の筋肉の未発達: 股関節を支える大臀筋や中臀筋を意識して使う経験が少ないため、膝だけでリズムを取ろうとしてしまいます。
2.「前を向く」意識が強すぎる: ボールを打ちたい一心で、すぐに体が前を向いてしまうため、捻りを作る時間が確保できません。

長男の場合は、打つ前に体が伸び切ってしまい、上手くボールに力が伝わっていません。

「股関節の捻り」を身につけるための具体的イメージ

お子さんに伝えるときは、以下のような言葉掛けが効果的です。

「後ろのポケットを相手に見せて」: ユニットターン(体全体の向きを変える動作)を促し、自然と股関節が捻られる状態を作ります。
「椅子に座る瞬間の姿勢で」: 膝が前に出るのではなく、お尻を少し後ろに引いて股関節に体重を乗せる感覚を教えます。
「雑巾を絞るように」: 下半身を固定し、上半身を捻ることで生まれる反発力をイメージさせます。

以上がポイントになりますが、子供さんが成長してくると見たものを取り入れる感覚も養われてくるので、動画を見て練習するのも一つです。我が家も参考にしている動画がこちらです。↓とても参考になります。トップスピンプロを使用して、体の使い方や動きの確認を行ったりしています。

捻りが生む「自動的な加速」

股関節にしっかりとエネルギーが溜まると、打ち出しの瞬間にその捻りが解放されます。これを「アンコイル(巻き戻し)」と言います。 自力でラケットを振ろうとしなくても、股関節が戻る力に引っ張られて肩、肘、そしてラケットが遅れて出てくる。この「レギング(遅れ)」こそが、現代テニスのスピードの源です。

保護者の方は、ビデオを撮る際に「打つ前の静止した瞬間」をチェックしてみてください。そこでしっかり股関節が引き込まれている(シワができている)かどうかが、上達のバロメーターになります。


家庭とコートでできる、下半身を「自動化」するトレーニング

知識として理解しても、試合の極限状態ではどうしても手打ちに戻ってしまうのがジュニアです。下半身の使い方を「意識」から「無意識(自動化)」に落とし込むためには、日常的な工夫が必要です。

① 「スプリットステップ」の質を高める

下半身を使うための第一歩は、正しいスプリットステップです。 「ジャンプして着地する」という動作は、地面からの反力(床反力)を得る準備運動です。着地した瞬間に、次の動作へ移るためのエネルギーが股関節にチャージされます。

家でできる練習として、「着地したときに、いつでも好きな方向に飛び出せるバランスを保つ」トレーニングをしてみてください。踵を浮かせるのではなく、足裏全体で(しかし前寄りの重心で)地面を噛む感覚が理想です。

② 股関節を柔らかく、強くする「動的ストレッチ」

股関節の可動域が狭いと、そもそも「捻り」を作ることができません。

股関節回し: 膝を高く上げ、外側、内側へと回す。
ランジ動作: 片足を大きく前に踏み出し、腰を落とす。このとき、膝が爪先より前に出ないように注意し、お尻への刺激を意識させます。

これらはテニスコートに入る前のウォーミングアップとして、保護者が一緒にチェックしてあげられるポイントです。

③ ボールを使わない「シャドースイング」の重要性

ボールを打とうとすると、子供の意識は「当てること」に行ってしまいます。そうなると下半身の意識は消し飛んでしまいます。 何も持たない、あるいはタオルなどを使って、「足の踏み込み→股関節の捻り→解放」というリズムだけを確認するシャドーを、毎日5分でも繰り返すことが、実は一番の近道です。

④褒め方を変える

「ナイスショット!」だけでなく、「今の足の使い方は力強かったね」「しっかり腰が落ちて、タメができていたよ」と、結果(球の良し悪し)ではなくプロセス(体の使い方)を具体的に褒めてあげてください。 親がどこを見ているかを知ることで、子供の意識も自然と下半身へと向いていきます。

子供も次第に下半身、股関節の捻りの感覚も覚えてくるので、よかった時には体の使い方について褒めてあげるとよいでしょう。


まとめ:下半身主導は「一生の財産」になる

ジュニアテニスにおいて「下半身を使う」「股関節を捻る」という課題は、一朝一夕に解決するものではありません。筋肉の成長、神経系の発達、そして何より本人の意識の変革が必要です。

しかし、この時期に泥臭く下半身と向き合い、「手先の器用さ」に逃げないテニスを身につけた選手は、体が大きくなったときに爆発的な成長を遂げます。逆に、ジュニア時代に手先だけで勝ててしまった選手は、高校・大学とレベルが上がるにつれて、パワー不足や怪我に悩まされるケースも多くあります。

私たち保護者ができることは、コーチのように技術を教え込むことではなく、「下半身の大切さ」を理解し、正しい努力を続けられる環境を整え、粘り強く見守ることです。

1.運動連鎖(下から上へ)の重要性を共有する。
2.股関節の「捻り(タメ)」をチェックしてあげる。
3.日々のスプリットステップやストレッチを習慣化する。

今日からコートサイドで応援するときは、ラケットの動きではなく、お子さんの「力強い足運び」と「股関節のシワ」に注目してみてください。そこには、未来のトッププレーヤーへと繋がる確かな土台が築かれているはずです。

みなさんもお子さんの成長を、一緒に信じて支えていきましょう。

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