【ジュニアテニス】初めての27インチラケットの選び方|失敗しない重さ

子どもが小4〜小5くらいになると、必ず直面するのが「27インチ(大人用サイズ)への切り替え問題」ですよね。26インチまでは「ジュニア用」として迷いなく選べていたのに、27インチになった途端、選択肢が広すぎて「うちの子に振れるの?」「ケガをしない?」と不安になるものです。

今回は、多くの親御さんが陥りがちな「軽すぎるラケット選びの罠」を中心に、実体験に基づいた「後悔しない27インチの選び方」を解説します。

目次

なぜ27インチへの切り替えで迷うのか

ジュニアテニスにおいて、26インチから27インチへの移行は、単なる「サイズアップ」以上の重みがあります。

まず大きな要因は、27インチがプロも使用する「大人用」の基準サイズだということです。昨日まで「ジュニア用」と割り切って選べていたのに、急にプロと同じ土俵の道具を突きつけられることで、「本当に扱えるの?」「早すぎて体を壊さない?」と、親としての不安が一気に加速します。

また、小学4・5年生になると、体格の良い子から次々と27インチに持ち替え始めます。試合で我が子が打ち負ける姿を見ると、「ラケットの差で負けているのでは?」という焦りも生まれてくるでしょう。

さらに親を悩ませるのが、周囲のアドバイスの食い違いです。

コーチ: 「まだ振り切れていないから、26インチで我慢すべき」
ショップ: 「最近は250g台の軽い大人用があるから大丈夫」
ネット情報: 「軽いラケットは衝撃が強く、肘を壊すから重い方がいい」

このように、三者三様の「正解」が飛び交う中で、テニス経験のない親御さんが我が子にとってのベストな一振りを見つけ出すのは、至難の業なのです。

27インチに替えるタイミングの目安(学年・体格)

多くのジュニア選手が27インチに移行するのは、一般的に小学4年生の後半から6年生にかけてです。この時期は、体格が大人に近づくだけでなく、出場する大会のレベルが上がり、より高い「球威」や「打ち負けない力」が求められるようになるからです。

切り替えの目安としてよく「身長140cm以上」と言われますが、実は身長や筋力以上に大切なのが「最後までしっかりスイングを振り切れるか」という点です。どんなに背が高くても、ラケットの長さに振り回されてスイングスピードが落ちてしまうなら、まだ26インチの方が武器になります。逆に、小柄でも体幹を使ってラケットを鋭く加速させられるなら、27インチへ進む準備は整っています。

また、この時期は周囲との「道具の差」が顕著に現れるタイミングでもあります。27インチを使いこなす相手に対し、26インチでは「ボールが浅くなる」「速い球に面が負けて弾かれる」といった場面が増えてきます。

「周りが替えたから」と焦る必要はありませんが、お子さんのスイングが窮屈そうに見えたり、相手のボールの勢いに押し込まれることが増えたりした時こそ、最適な切り替えのサインと言えるでしょう。

初めての27インチで一番重要なのは「重さ」

26インチまでのジュニアラケット選びと、大人用と同じ27インチ選びの決定的な違いは、「重さ(ウエイト)」の選択肢が爆発的に増えることです。

26インチまでは概ね240g〜250g程度で統一されていましたが、27インチになると250gから300g超まで、実に幅広いラインナップが存在します。この時、親が最も陥りやすい罠が「重いとケガをするから、まずは一番軽い250g前後のものを」という選択です。しかし、実は「重さ」こそが、ジュニアの成長と上達を左右する最大の鍵となります。


軽すぎる27インチが合わない理由

「軽いほうが楽に振れる」というのは、あくまで止まった状態でラケットを振った時の話です。実際にコートに立ち、生きたボールを打つ場面では、軽さがデメリットに変わることが多々あります。

ボールに負ける: 高学年になると、相手の打球も重く鋭くなります。ラケットが軽すぎると、インパクトの瞬間にボールの勢いに負けてしまい、力強く打ち返すことができません。
面がブレる: 軽いラケットは操作性は良いですが、安定性に欠けます。芯(スイートスポット)を少し外しただけで、ラケットが手の中で暴れてしまい、コントロールを失いやすくなります。長男も255gのラケットを使っている時は、よく面ブレを起こしていました。
スイングが安定しない: ラケット自体の重みを利用できないため、腕の力だけで振り回す「手打ち」になりがちです。これが結果としてスイングの乱れを生み、上達を妨げる原因になります。


250g前後が必ずしも正解ではない

テニスショップの店頭では、よく「初めての27インチなら250〜255gが標準です」と案内されます。これは、子どもが手にした瞬間に「軽い!振りやすい!」と感じやすく、売る側にとってもリスクが少ない(重くて振れないというクレームを避けられる)という背景があります。

しかし、実際に使い始めると違和感が出てきます。26インチ(約250g)から、長さだけが伸びて重さが変わらない250g前後の27インチに替えた場合、「ラケットが長くなった分、取り回しが難しくなっただけ」という感覚になり、ボールを飛ばすパワーは向上しません。 また、軽いラケットは衝撃が手首や肘に直接伝わりやすいため、実は「軽いほうがケガをしにくい」とは言い切れないのが実情です。

我が家も、初めての27インチのラケットは255gラケットにしましたが、今ではとても後悔しています。親としては26インチのラケットより少し重くなったぐらいの方が良いだろうと考えていました。また、重くて振れなかったらどうしようという思いも強くありました。


【持論】280g前後が合いやすいと感じる理由

私は、初めての27インチこそ「280g前後」のライトモデルをおすすめしています。一見重そうに感じますが、これには明確な理由があります。

1.26インチ時代のスイングを継続できる: 27インチになると長さによる遠心力が増えます。280g程度の重さがあることで、ラケットの重みに任せて振る「正しいフォーム」を維持しやすくなります。ラケットの重みで勝手に回るイメージですね。

2.数ヶ月後の成長を見越した選択: ジュニアの成長は凄まじく、12歳前後の1年で身長も筋力も大きく変化します。今ちょうど良い「軽すぎるラケット」は、半年後には確実に「物足りないラケット」になります。280gであれば、体が成長するにつれてちょうど良くなり、長く愛用できます。長男も小4の秋ぐらいに285gのラケットに変更し、小学校卒業ぐらいまで使えたらと思い、2本購入しました。軽いラケットを購入してもすぐにラケットを買い替えないといけないことが起こりもったいないです。

3.慣れのスピードを信じる: 子どもは適応能力の塊です。最初の1〜2週間こそ「少し重いかな?」と言うかもしれませんが、正しい打点で打てるようになれば、その重さが「打ちやすさ」に変わるのに時間はかかりません。子供の順応は大人が思っている以上に早いもので、使っているうちにすぐに慣れてきます。

    「とりあえず軽いもの」を選んで、半年後に買い直すことになる前に。ぜひ一度、280g前後のモデルを試打候補に入れてみてください。それが、お子さんのテニスを次のステージへ引き上げるきっかけになるはずです。

    27インチで失敗しやすいパターン

    期待に胸を膨らませて選ぶ初めての27インチですが、実はよくある「選び方の落とし穴」がいくつか存在します。

    まず最も多いのが、これまでに解説した「とにかく軽くする」パターンです。操作性を優先しすぎて250g前後の超軽量モデルを選ぶと、相手の重い球に打ち負け、その衝撃を吸収しようとして手首や肘に余計な負荷がかかってしまいます。

    次に注意したいのが、「大人のラケットをそのまま流用する」こと。「親が昔使っていたものがあるから」「プロと同じモデルがいいと言ったから」と、300g前後の一般モデルをそのまま与えるのは危険です。大人用はフレームが硬く設計されていることが多く、成長期のジュニアの関節に大きなダメージを与えるリスクがあります。

    最後は、「周りと同じにする」という選び方。「スクールの強い子が使っているから」「みんなが買っている人気モデルだから」という理由は安心感がありますが、テニスには相性があります。我が子のスイングスピードやパワーに合わないラケットは、上達の妨げになりかねません。

    「誰かの正解」ではなく、「今の、そして少し先の我が子」にとっての正解を、フラットな目線で見極めてあげることが大切です。

    |まとめ|27インチは「今」だけで選ばない

    27インチへの移行は、ジュニアテニスにおける最大の分岐点と言っても過言ではありません。ここで大切なのは、「今この瞬間の振りやすさ」だけで判断しないことです。

    子どもの成長は驚くほど早く、半年も経てば身長も筋力も別人のように変化します。「今ちょうどいい」250g前後のラケットは、数ヶ月後には「軽すぎて物足りない」ものになり、結果として買い替えのサイクルを早めてしまいます。半年〜1年先の成長した我が子の姿をイメージし、あえて少し背伸びをした280g前後を選ぶことが、長期的な上達とコストパフォーマンスの両立につながります。

    もちろん、最初は「重い」「振りにくい」という言葉が出るかもしれません。しかし、子どもには高い適応能力があります。「最初は重くても、すぐに慣れる」という前提で、どっしりと構えて見守ってあげてください。

    親としても、軽いラケットに逃げたくなる気持ちを抑える「覚悟」が必要です。目先の試合の結果に一喜一憂せず、将来を見据えた最適なパートナー(ラケット)を選んであげることが、お子さんのテニス人生をより豊かにするはずです。

    迷ったときは、ぜひこの記事を読み返して、自信を持って最高の一本を選んであげてください!

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